日本人とお雑煮 その2

日本人とお雑煮 その2

お雑煮の歴史を紐解くと、かなり古いことが分かります。室町時代(14世紀)ぐらいには、すでに現在のお雑煮の原型とみられるものが存在していたことが分かります。ただ、当時はもち米から作られる餅ではなく、里芋が入っていたようです。現在でも、里芋をお雑煮に入れる地方がありますが、これは原初の形にもっとも近いと言えるかもしれません。餅は当時かなりの高級品でしたから、庶民の口に入ることはなかなか難しかったようです。

 

では、なぜ餅が雑煮に入るようになったのでしょうか。

 

その秘密は、餅の持つ神事的な意味にあります。餅は、神様へのお供え、という意味を持っています。そのお供え餅を食べることで、新しい年を迎える力をつける、という考え方のようです。

 

新年に最初の食事を「直会(なおらい)」と言います。年越しそばの次の食事のことですね。ここで、大みそかにお供えした餅を食べる手段が、雑煮というわけです。

 

日本古来の様式にのっとれば、海の幸と山の幸を一緒に煮るのが正式なようです。古い文献には、アワビやナマコなどを入れていたという記述もありますから、相当贅沢なものだったようですね。